2016年夏、「東京大改革」の旗印のもと大きな支持を集めた小池百合子東京都知事が誕生。その社会現象と呼べるような大きなうねりを引き継ぎ、地域政党・都民ファーストの会が立ち上がりました。2017年の東京都議会議員選挙においては、新人39名を含む大量の公認・推薦候補が当選し、話題となりました。

 それから1年が経った今、都民ファーストの会は何をやって、これから何をしてくれるのか。寄せられた大きな期待を胸に、都議会議員としての責務を果たすべく取り組む今について触れたいと思います。

 「ふるい議会をあたらしく」というキャッチフレーズを掲げ、フレッシュかつ大胆に切り込む改革のイメージを帯びて、デビューした都民ファーストの会。実際に私たちが都議会で連日やってきたことの中には、イメージとはほとんど真反対、光の当たらないような仕事もあります。たとえ地味な仕事でも、コツコツと着実に進める。「三歩進んで二歩下がる」。そうすれば、確実に「一歩」進んでいるというものです。

 その一方で、「ブラックボックス」と呼ばれてきた都政を「見える化」し、有権者に公正な判断をして頂けるようにしていくことは都民ファーストの会の使命。この点は、メディアの注目も大きく、都民だけでなく国民が注視する中で様々な問題点、課題が白日の下にさらされ、「見える化」できたと思っています。

 政治は「結果」と言われますが、黙って仕事をしていれば評価をしてもらえるというものでもありません。その「結果」をお伝えしていくことも含めて、政治家の大事な仕事です。その点、「投票したのに何をやっているのかわからない」、あるいは「良いことをやっているのはわかるけど何故もっとアピールしないのか」とのお叱りを多く頂いてきたことは1年目の反省でもあります。

 そこで第1回目は、そのような反省と自戒も込めて、都民ファーストの会が1年でやってきたことを報告させて頂くことにしました。

 都議選から1年が経過したのを機に、都民ファーストの会は都議選で掲げた公約の達成状況を公表しました。都議選で掲げた公約は、合わせて377項目にのぼります。これらを党内に立ち上げた「公約ブラッシュアップ研究会」のもと精査し、進捗状況を以下6段階に分けて評価しました。こちらをご覧ください。

「調査中」・・・党内で政策調査を行っている段階
「質問」・・・議会において質問済み
「予算要望」・・・行政へ予算要望済み
「決定」・・・実施することが決定済み
「一部実現」・・・条例以外の形で実施済み
「実現」・・・目的の条例を制定、実現済み

 内訳を見てみると、「調査中」が25件、「質問」が12件、「予算要望」が19件、「決定」が25件、「一部実現」が250件、そして「実現」が46件。

 この「実現」46件を多いと見るか、少ないと見るか。もちろん、この段階での進捗をもって都民の皆様からのご期待に十分に応えられているとは言えませんし、これからの2年間の任期で出来ること、やっていかなければならないことがあると思っています。

 一方で、受動喫煙防止条例の成立を1年目で実現できたのは、まさしく都民ファーストの会だからできたことであると自負しています。利害関係者も多く、議会でも賛否が真っ向から対立し、他の自治体からも大きく注目を浴びたものです。この条例制定に至るまでも紆余曲折がありました。どうすることが最も都民全体の利益になるのか、朝から晩まで議論もしたし、会派内での勉強会も、各種関係団体からのヒアリングも、街頭における広報やアンケートも、実現に至るまで様々なことを行いました。

こちらは、都民ファーストの会が作成した動画です。ぜひご覧ください。

 政策実現とは地道な作業であり、時間と体力がかかるもの。私は政治とは、小さなことをコツコツと積み重ねることにより、大きな結果を出していく作業だと考えています。すでに「一部実現」している250件や実施することが「決定」されている25件をはじめ、これらを育てていくことも政治の大事なプロセスであり、もっと都民の皆様と共有していきたいところです。

 都民ファーストの会の政策決定過程は、議員53名が所属委員会ごとに9つのグループに分かれ、それぞれ専門の分野について日々の政策研究を行っていく「部会制度」をとっています。議員同士での議論はもとより、関係者を招いての勉強会などを通じて不断の政策の「深化」をはかっています。ここで「実現」に至っていない残りの331件についても、部会ごとの分担や現状を1つ1つチェックし直しているところです。

 政党が公約の進捗を可視化し、政策実現のプロセスを有権者の皆様と共有していこうとする例はこれまではあまりなかったのではないでしょうか。公約とは政治家が有権者の皆様と交わす約束です。しかし、その公約が達成されたのか、達成されていないのか、約束が守られたのか、守られていないのか。他党・団体においても公約の進捗状況がイマイチわかりにくいのが常でした。「〇〇党が〇年に掲げた公約は何件実現され、何件が一部実現されているか?」と聞かれた時、すぐに答えることは容易ではありません。

 今回の試みは、都民ファーストの会が政策の一丁目一番地として約束させて頂いた情報公開をあらためて体現するだけでなく、政策実現のその過程において都民ニーズをより細かく拾い集め、反映させていく役割を果たすものでもあり、本来政治に必要不可欠なことであると考えています。

 なお、先日発表されました日本最大の政策コンテスト「第13回マニフェスト大賞」で、都民ファーストの会東京都議団が「優秀賞」を受賞したことをご報告させていただきます。

 地方議会は不祥事や政局、度をこした呆れるほどのパフォーマンス以外にメディアで注目されることは残念ながらあまりありませんが、都民ファーストの会はむしろコツコツと仕事を重ね、着実に都政を前進させていくことが都民の皆様との約束であると考えています。言論ドットコムにおいては、私からのアウトプットだけではなく、皆様との双方向の「政策議論」をできればと考えています。

 これからは、どんどん「顔の見える都民ファーストの会」へ。皆様の忌憚なきご意見を聞かせて頂きながら、政策実現に邁進していきたいと思います。

The following two tabs change content below.
東京都議会議員 尾島絋平
1988年10月10日生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中、衆議院議員・小池百合子事務所のインターン生に。卒業後、練馬区担当秘書として活動。2015年、練馬区議会議員選挙にて初当選。2016年の東京都知事選で小池百合子知事を支援し、「七人の侍」として自民党東京都連から除名処分を受ける。その後、都民ファーストの会の立ち上げに参加。2017年、東京都議会議員選挙に出馬し、初当選。1期目。 政治理念は「新しい、正しい、わかりやすい政治」
東京都議会議員 尾島絋平

最新記事 by 東京都議会議員 尾島絋平 (全て見る)