今回の原稿では、前回の原稿[https://gen-ron.com/archives/1004]で触れました「なぜ年間複数の案件を納品できるか」について書こうと思います。

①アーカイブ化

 十数年、映像をつくり続けていると、同じようなテイストの映像の発注が来たり、弊社の実例から同じような動画を作りたいという依頼がきたりします。

 このような場合、全く同じものを作るわけにはいかないにせよ、ゼロから作るとどうしても時間がかかってしまいますので、過去のデータを使用しながら現代にあう演出に落としていったりします。

 例えば、ボールがバウンドしているアニメーションを作る場合、過去にテニスボールのバウンドしている作品を作っていたとします。

 今回の発注は、バスケットボールがバウンドしている案件ですので、形はバスケットボールに変更しますが、バウンドのアニメーションはテニスボールのアニメーションを使用して手直しする。そして、バスケットボールのアニメーションが完成するのです。

 しかも、新卒の初心者デザイナーでもこのデータを使用することで納品クオリティのアニメーションをつけることができます。

 アニメーションだけではなく、いたるところでアーカイブ化することにより、無駄な作業を省き、力を入れたい箇所に時間を使えるので、作品としてのクオリティも年々上がってきます。

②ジェネラリスト

 ジェネラリストとは、スペシャリストの対義語になります。「3DCG」映像では、映像が完成するまでの工程が、デザイン、モデリング、テクスチャ制作、セットアップ、ライティング、レンダリング、コンポジットと多岐に渡りますが、この工程を一括して把握、実践できる人をジェネラリストと呼んでいます。

 そこに、弊社はプロデューサーとしての働きとディレクターとしての働きも兼ね備えたジェネラリストがほとんどなので、動画制作ワークフローが一括管理できて、無駄を省けるのが強みです。

 もちろん、社員ごとに得意の分野を持ち合わせているので、得意分野ではスペシャリストの方にも負けないスキル、パフォーマンスを発揮します。

 このリアクションの速さとクオリティの一括管理の下で案件を同時に走っているので、他社と比べれば、個人にかかる負担は多いかもしれませんが、そこにやり甲斐を見つけているのも事実で、多数の案件を納品し終わった後の達成感は「ハンパない!」です。

③打ち合わせで一旦の持ち帰りはしない

 打合せ時、想定外の相談をされることは、皆さんよくあることだと思います。しかし、我々は先にも述べたようにジェネラリストであるので、一括したワークフローを把握、実践できるので、その場でクライアントの相談に対して答えを出したり提案したりすることができます。そうすると、クライアントも喜びますし、制作時間も確保できるのでビジネスの基本「Win-Win」の関係性が築かれます。

 問題を先延ばしにして焦って後手になるより、こちらからアプローチをかけてプロジェクトの実制作部隊がコントロールすることで、最終的にもクオリティが担保できて、なおかつ円滑にことが運ぶのであれば、コレとなく良いことはないでしょう。

 我々「GORAKU」は特殊な会社なのかもしれません。しかし、映像市場が急成長している中で、安い単価で数をこなす薄利多売にならないよう、他にはない「スペシャル」な、「ジェネラリスト」でいることで価値を生み出し、この価値を共感してもらえるクライアントとスタッフに囲まれながら、会社間の壁を越えて世の中に挑戦していければと思っております。

 あと、「スペシャル」なジェネラリストのスタッフは常に募集中です!!
 GORAKUhttp://go-raku.co.jp/

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GORAKU 川田昇吾
1982年生まれ。CGプロダクション勤務を経て2010年に独立し、2014年3月に株式会社「GORAKU」を設立。CM、MV、展示映像などのCG制作やディレクションを行う。 視覚コミュニケーションのプロフェッショナルとして、企画や演出、デザインに加え、「無駄のないワークフロー」を提案。CGを軸としたMV、CM、VPのディレクション、LIVEビジョンやプロジェクションマッピングといった大型映像の監修、企画にあわせたチームをオーガナイズし、「突き詰めた映像表現」には定評がある。