皆さんは「世界一過酷」なレースをご存じだろうか。それは、世界39カ国で165回を超えるレースが開催されている世界最大規模の参加型障害物レース「スパルタンレース」である。コースは5km以上のコースから10km以上、20km以上、最大で60km以上のコースもある。

 日本では、まだ10km以上までしか開催されていないが、このコースの中に、雲底や有刺鉄線、鉄球運び、などパワー系の種目から、ジャンプ系、約20〜30個の障害物が用意されている。どの順番でどのように配置されているかは、当日になるまでわからない。

(写真:SPARTAN RACE JAPAN)

 私も日本初開催から3回連続で出場しているが、毎回コース距離や、種目の順番が違うため、当日、いかに自分に勝てるかをテーマに挑戦している。

(写真:SPARTAN RACE JAPAN)

■なぜチームワークがうまれるのか

 スパルタンレースは個人で出場してもいいし、友達とチームを組んで出場するのも自由だ。ルールも個人で出る場合と少し違い、種目をクリアできなかった場合のペナルティ(バーピージャンプ30回)を、チーム全員で消化すればいい。個人だと1種目につき30回やらなければならないが、チーム全員でわけることができる。

 種目も、チーム内で助け合いながら行うことも可能なので、個人で出る場合は、己との戦い。チームで出る場合は、助け合いの精神が養われる。部活動のように、共に同じ時間、汗を流し、奮闘することで、互いの距離も縮まり、気軽に声かけができるようになる。青春時代を思い出すだろう。

 男性は、女性の前でカッコ悪い姿は見せたくないものだが、女性も男性にサポートされることで、仕事面以外でも信頼度が増すのではないか。実は、スパルタンレースを機に、恋愛に発展するカップルも少なくない。

■チームワーク

 ここで大事になるチームとは何か。チームワークの研究で知られる九州大の山口裕幸教授が著書で明らかにしたポイントを引用したい。

チームとは、ある目標に向かって集まった組織体のことを指している。チームワークとは、目標を達成するために、チームメンバーで役割を分担して、協働ことチームの成立条件は4つある。

1.達成すべき明確な目標の共有
2.メンバー間の協力と相互依存関係
3.各メンバーが果たすべき役割の割り振り
4.チームの構成員とそれ以外との境界が明瞭

 チームワークを発揮するために必要な5つは、

1.明確な目標・・・ゴールは何か?
2.役割分担・・・・メンバーそれぞれ何をするのか?
3.自律・・・・・・1人ひとりが積極的に参加しているか
4.情報共有・・・・全員が同じ情報を共有できているか
5.実行力・・・・・議論して結論を1つにまとめられるか

引用元: 山口裕幸著「チームワークの心理学-よりよい集団づくりをめざして」(サイエンス社)

 スパルタンレースは、全長5km以上の道のりをチーム全員で進み、与えられる障害物をそれぞれが乗り越え、メンバー1人が種目をクリアできなければ、そのペナルティをみんなで分け合い、助け合い、乗り越えていく。

(写真:SPARTAN RACE JAPAN)

 まさに、スパルタンレースは「チーム力」「団結力」を高めるのにはうってつけだ。チームで出場したことがある会社、部署のメンバーは、それ以降、社内での会話が増えたり、プライベートでも一緒に筋トレをするようにもなったりしたと聞く。

 9月には日本での第4回目の大会が、群馬県の水上スキー場で行われ、12月の楽天生命パーク宮城でのレースもエントリーが始まっている。1度、チームを作って参加してみてはいかがだろうか。

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起業家 福田雄基

起業家 福田雄基

1991年、千葉県生まれ。日本体育大学卒業後、パーソナルトレーナーを経て、24歳で起業。15年間の野球経験を活かし、体のバランス測定器販売やトレーナー派遣、企業の健康面をサポートするコンサルティング業を展開。近年はトレーニング分野に限らず、通信販売やアイドルのイベント業務・メディア構築・プロデュース業も手掛けている。